今回の試験についての関わり
今回の試験はどうだったでしょうか?やはり2次試験の関門は手順書作成かと思われます。
今回はよく知る後輩H君が直接指導を求めてきたので、特別授業を行っちゃいました。
その時感じた、普段UTに従事していない人の疑問点やつまずき安いポイントなんかを書いてみます。
その1 基本斜角でしょー
H君に限らず、超音波探傷検査割との関わりが少ない人の陥りやすいポイントとして、なぜ斜角探傷なの?
これに尽きると思います。
基本的にここで使用されるJIS Z 3060(超音波の規格です)は、東京オリンピックに伴う建築に対応した検査方法ということで、試験的にドイツから輸入された探傷器ではじめられたのが最初です。その為、35°開先の開先面に入るきずに対して直角にあたる70°が採用されている。ここが最初です。
他にいい方法があるかは別にして、溶接部の健全性についてはこの斜角探傷はもう否定できないんですねー
この方法をもとにJIS Z 3060は整備され今日に至るわけですから。
その2 弱点を補いあう
これはセンサー選定のことを指しています。
不足なくみるには、センサー選定は重要な要素で、基本は70°センサー又は近い角度がメインです。これを否定することは現在のJISを否定しますからね。
その次に、補助的なセンサーはいりますね。あとは母材部が健全であるか確認できるセンサーがすぐに思いつくはずです。最低このぐらいからスタートですね。
その3 人間も探傷も感度が大事
規格自体は万能ではなくて、必要最小限であることを知りましょう。
規格にのっといて探傷を行うのは基本ですが、規格の範疇で目的に添う方法でないと駄目ですね。探傷は現場で行います、その事を思い浮かべれば最も大事な条件である「感度」がいかに大事か思いつくはずです。
ヒントをいいますと
再現性を持つ、即ち同様の方法であれば同様の結果がいつ探傷しても得られるためには、伝達損失に関する理解を試すのはもっともな話で新しいJIS規格がその辺を変えてきたのは、保守検査が仕事のメインになってきた今日では納得の方向と思います。
最後に
手順書作成においてヒントになりましたでしょうか、今回はH君が圧力容器の手順書を書く方向でしたので、その方向で少しヒント書いてみました。鉄骨とかの方は少し簡単なような気がしますが、普段の仕事でなじみのある方でということで、圧力容器にしてみました。
ホームページにもあるように、個別の指導も行いますんで興味あればお問い合わせください。
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